飼い犬は、うそつき。




おれね、ずるいんです。
ずっとずっとであってからいままでずっと、どうやってあなたをてにいれようかって、そればっかりかんがえてました。

おれちょっと、おかしいんだとおもいます。

せんせいがないててもおこっててもわらってても、すき。
おれだけを、みていてくれれば、いい。

おれいがい、いらなくなっちゃえばいいのに。


だから。


だから、ね。

協力してもらったんだ。

響也さんに。


ちょっとだけ。

ごめんねせんせい。
おれ、せんせいがかなしくてないてるのに。
そうなるようにしむけたんです。

おれしかみえないようにしたかったんです。

げんかいだったんです。

ほしくて。

だきたくて。


ぜんぶ、うけとめてくれないと、いやだ。

ぜんぶ、くれないと、いやだ。

せんせいは。おれのだから。

であったときから、ずっと。




「…せんせい、おれのこと、すきですか」


「…あいしています」


きれいに涙をながして、

でも、きれいなだけじゃない愛が、ほしいんです。

だから。




ほら、ね?

手にはいりました。



見抜いていますよ、全部。



ほらいま、あなたにはおれしかいない。


…ごめんなさい、せんせい。
おれ、いっしょうあなたの、飼い犬でいるから。

だから、おれいがい、見ないで。頭をなでないで。キスをしないで。
やさしく、笑いかけないで。涙を見せないで。せんせい。

大好き、です、先生。

オレだけの、先生。